2008年10月28日火曜日

擬似世界から学ばせる

さて、前回の投稿で、学習形の汎用AIに興味があると書いた。

学習型と言っても、20qのように、言葉を教えて辞書を構築するだけでは、本当の知覚には繋がらない。
リンゴは、赤く丸い果物。赤は、RGBで、#FF0000。果物とは・・・

と教え込んでも、南国の人に雪を教えるような物で、知識として溜まるだけで、それが何で在るかは、深い理解をする事は出来ない。

究極的には、五感がセンサーとして必要になるわけだが、ハードウェアを製作するのは無理である。それは、大手の研究所に頑張っていただく。

では、ソフトウェアだけで何ができるかと考えると、人間と同じ五感を持ったAIが学習できる3Dの擬似世界を作る事である。物理の法則があり、温度があり、感触を擬似的に体験できる場である。逆に、その擬似世界は、私たち人間に取って、何も意味をしない。熱そうな物を見ても、私たちは、経験上熱そうと思うだけで、それを感じない。しかし、その世界の中のAIは、その熱を熱として感じる事が出来る。現実世界と逆である。

そして、擬似世界の中で、学んでから、現実世界にそのAIを配置する事で、コンロの上にあったフライパンは熱いという事を擬似的に理解している事になる。大金をかけて、ロボットを現実世界の中で、試行錯誤させる必要がないわけである。

ロボットが特定の用途で使用される場合も、この擬似世界は役に立つ。お掃除ロボットがあるとして、対応する段差を少し変えてみると、どうなるか?など、シミュレーションが容易に行えるからである。

次は、擬似世界で、どのようにAIが世界を「知覚」していくかを妄想してみる。

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